家賃支援給付金申請後から給付まで

家賃支援給付金の新規申請受付は令和3年2月15日をもって終了しました。

 

2020.10.9
【管理人が関わった家賃支援給付金の申請についてのレポートです。】

 

7月14日から申請の始まった家賃支援給付金制度ですが、中小企業庁のホームページによれば、9月末時点で申請件数は約52万件、給付件数(給付は8月4日から)は約17.7万件という状況です。
申請をしたがまだ給付に至っていない事業者の方も多数いらっしゃると思いますが、膨大な申請件数の上に賃貸借契約の確認等を伴うため、審査には時間がかかるようです。

 

家賃支援給付金ホームページでWeb申請すると、その後はWeb上のマイページに審査の段階に応じて次のようなステータスが表示されます。

 

  申請受理時 → 申請内容確認中

 

  申請内容に不備があった時 → 申請内容をご確認ください・修正依頼事項

 

  修正依頼事項に回答した時 → 修正内容確認中

 

  申請内容の審査が終了した時 → お振込手続き中

 

  振込及び通知書の発送完了時 → お振込手続き完了

 

 

管理人も複数の事業者の方の案件について申請をサポートしています。
現在も申請中の案件がありますが、申請後1ヶ月を過ぎてもまだ「申請内容確認中」のステータスのままのものもありますし、給付までにどのくらいかかるのかは案件と申請の時期によるとしか言えないです。
参考になるかどうかわかりませんが、最近完了した案件の申請から振込までのステータスの推移は、以下のような状況でした。

A法人の例

 

8/28 申請
9/14 修正依頼(1回目)→ 9/16修正回答
9/17 修正依頼(2回目)→ 9/17修正回答
9/23 お振込手続き中 
9/30 お振込手続き完了
    (振込入金は9/28)

 

この案件は賃貸借契約の原契約がかなり古く、契約更新の際の改定契約書によっても2020年3月31日と申請日時点での契約の有効性を明らかにできなかったため、最終的に給付金事務局が定めている<様式5-3>賃貸借契約等証明書の提出を求められました。
また、賃借人名義は現在の法人名と少しだけ異なっていましたが、履歴事項全部証明書等を見れば同一と判断してもらえるだろうと考えてそのまま申請したところ、OKとはならず、<様式5-2>賃貸借契約等証明書の提出を求められました。
ちなみに9/30に「お振込手続き完了」のステータスになりましたが、実際の振込入金は9/28でした。

 

B個人事業者の例

 

9/4   申請
9/15 修正依頼(1回目)→ 9/15修正回答
9/17 修正依頼(2回目)→ 9/17修正回答
9/18 修正依頼(3回目)→ 9/19修正回答
9/30 お振込手続き中
10/5 お振込手続き完了
    (振込入金は10/1)

 

この案件は2020年開業特例の事業者でしたので、賃貸借契約の内容は原契約の契約書で分かり易かったと思いますが、有効な開業届の写しがなかったため、それに代わる書類について重ねて修正依頼があったケースでした。

 

最後に、申請手続を通した個人的な感想ですが、特に以下の点について申請前によく確認しておかれると良いかと思います。

賃貸人はもちろん、申請者の名称と契約書上の賃借人名義が完全に一致しているか。
(上記A法人の場合は、わずかの不一致でも賃貸借契約等証明書<様式5-2>を求められました。)

 

賃貸借契約の契約期間に2020年3月31日と申請日を含んでいることが賃貸借契約書や更新覚書などの書類上で明らかに読み取れるか。

 

添付したファイルが不鮮明になっていないか。

 

賃貸借契約書の内容が読み取り難い場合は、契約書と共に内容に応じた賃貸借契約等証明書(各様式5-1から5-4)を申請時から添付することも検討してみる。